【暗渠】北街道には川が埋まっている【静岡市】

暗渠

かつて川が流れていた場所

普段何気なく眺めている街の景色も、時代が変われば大きく変わる。

先日はそんな「かつての風景の痕跡」を求めて、静岡市の中心地から北東方向に伸びる、北街道を歩いてみた。

水落交番から北街道を望む

北街道は中世〜近代初期まで、東海道の役割を担う重要な街道であった。

(現代においても、静岡市中心部と清水を結ぶ重要な幹線道路である)

そして駿府城築城の頃、家康公の命によって北街道に横内川という運河が作られた。

駿府城の外堀から巴川まで続く横内川は、かつて港から府中まで船荷の運搬を行うために利用されていた様だ。

ということが道端の記念碑に詳しく書かれていた

現在の横内川は地中に埋められ暗渠化されており、その姿が垣間見られるのはごく限られた場所だ。

(地下に埋設され、外から水面が見えない状態の水路のことを暗渠と呼ぶ)

始点である水落交番裏手の取水口に水が流れていくところ。
そして、沓谷の愛宕霊園付近で唐突に地中から現れる水路である。

水落交番裏手の取水口を望む。外堀の水量に応じて取水量が調整されている様だった。

今回は巴町付近で折り返したので沓谷の写真は無い。

またweb上の情報でもう一箇所、横内川の存在を感じられる場所があることを知り、これは観察してみたいと思い足を運んだのだった。

今回の散歩にあたり、静岡市井人さんの投稿がとても参考になった。
私と違いもっと詳しい記事となっているので、ぜひ読んでみて欲しい。

河川を下から見上げてみる

地上からの様子。当然だが普遍的な地下道への入り口だ。

そもそも北街道の地下道は珍しいのだが、この場所への設置理由が気になるところ。

こちら側には郵便局が、対面には保育園がある。園児の通園時における安全への配慮だろうか?

(また機会があれば調べてみたい)

天井の様子から推察される様に、湿度が感じられてしっとりとした空間だ

内部へ降りていくと、通常よりもさらに一階層深く掘り進められている様子が見て取れる。

川の流れを避けるため、より深いところを掘削する必要があった様だ。

この構造から、たしかに暗渠の存在が感じられた。

最下層の天井奥に、暗渠化された横内川の流れが存在しているはずだ。

極めて不穏だ。私の様な地下道ファンにとっては垂涎モノの味わい深さを感じる。

水が滲み出ているためか、チョロチョロと水の流れる音が聞こえる空間に一人。

横内川の気配を全身で感じてみる。

きっと排水ポンプの本体がこの中に
配電盤ってよく見ると格好いい

ポンプによって常時排水されているのかと思ったが、配電盤を観察するとこの時は稼働していない様だった。

降雨などで地下の水量が増水した際に排水する役割のものらしい。

反対側の出入り口へ。こちらには保育園が。

地下道って地面を掘削して設置するだけに、歩道橋や横断歩道と比べて多大なコストがかかるのだと思う。

そして北街道においては横内川の暗渠が流れているため、一般的な地下道とは異なる手間も考慮される。

この地下道はなぜ設置されたのだろうか。

このように地下道や道路をひとつ切り取ってみても、そこには住民の暮らしや歴史的な背景など、様々な事情や経緯に想いを馳せることができる。

事実を知ることも面白いけれど、こんな風に”なぜだろう?”とか”不思議だな”といった感じで、綺麗なオチを敢えて求めない姿勢も楽しいな、と個人的には思っていたりする。

ぐいんと右側へカーブする変則的なY字路

帰りは裏路地をクネクネと縫う様に、街並みの鑑賞と路上観察を楽しんだ。

よく見知った道も、一本奥へ入ると異界が広がっている様に感じる。

身近にあって、それでいて全く知らない存在。

電力メーター大集合。配線も美しい。
商店街は心躍る”フォント”の宝庫だ
なんかとても良い。私はこういう風景が大好きだ。

歩くと街が楽しくなる。

街が楽しくなると、どんどん歩きたくなる。

土曜日の午前、
静岡市内を一緒に歩きます。
初めましての方、
お一人での参加大歓迎です。

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